現役の病院薬剤師が仕事内容を簡単に紹介!薬局薬剤師との違いも

【PR タウンライフ】

初めまして。パパ薬剤師です!私は普段 病院薬剤師として働いています。

一言で「薬剤師」と言っても、働く場所は様々であり、病院の他にも薬局やドラッグストア、企業や役所など多くの場所で薬剤師は働いています。

その中でも、病院薬剤師の仕事内容については知られていないことも多いため、今回は現役の病院薬剤師がその仕事内容について簡単に紹介します。

また、病院薬剤師は薬局薬剤師と比較されることも多いため、仕事内容の違いについてもまとめました。

病院薬剤師の仕事内容

病院薬剤師といっても、働く病院の規模によって仕事内容も大きく異なります

1000床を超えるような大きい病院では、薬剤師の人数も50人以上と多く、業務内容がより細分化されていることが多いです。

一方で、病院に薬剤師が数人しかいないような小さな病院では、様々な業務を1人で行う必要があります

ここでは、病院薬剤師が日々行なっている主な業務を4つに分けて簡単に紹介します。

調剤業務

調剤業務では、発行された処方箋をもとに内服薬や外用薬、注射薬などを薬品棚から集めて調剤を行います。

入院患者さんの処方であれば最終的に病棟へ薬剤を払い出し、外来患者さんの場合は説明・交付まで行う必要があります。

かかりつけ薬局の推進により、病院も院外処方の割合が増えているため、最近では入院患者さんの調剤(注射薬も含む)がメインとなってますね。

1番初めに処方箋の内容に疑義がないか確認しますが、もし疑義がある場合は処方医へ疑義紹介(薬に関する問い合わせ)も行っています。

この調剤業務に関しては、病院の規模に関係なく全ての病院が行なっています!

病棟業務

病棟業務では、入院患者さんへの服薬指導や持参薬の確認などを行います。

患者さんの中には退院後の服薬状況も見越して、入院中から薬の管理について指導することもあります。

飲み忘れ時の対応も薬の種類によって変わってくるため、薬剤師が説明することが多いですね。

また、医師や看護師といった他職種への情報共有やカンファレンスへの参加など病棟業務は多岐にわたります。

電子カルテ上の検査データを確認することもできるため、治療効果や副作用の判定ができることも病棟業務の特徴です。

医師に処方提案を行い、治療に介入しやすいことも病棟業務の魅力の1つですよね。

他にもNST(栄養サポートチーム)やICT(感染制御チーム)といったチーム医療の一員も兼任し、チーム内で薬の情報共有も行います。

ただ、病院に薬剤師の人数が少ない場合は調剤業務と兼任する必要があり、調剤業務が優先となるため、病棟業務に費やせる時間が少なかったり、実際には病棟業務はほとんど行えていないという病院もあります

DI業務

DI業務とは、医薬品情報(Drug Information)を扱う業務です。

薬に関する最新の情報を収集し、院内広報などを作成して院内へ情報共有を行います。

また、院内からの薬に関する様々な問い合わせや新しく薬を採用したい場合の手続き窓口ともなります。

院内で発生した副作用情報を収集し、重大な場合は厚生労働省に報告することもあるため、かなり多忙ですね。

DI業務を行う薬剤師は少数ですが、病院にとっては欠かせない部署です。

抗がん剤など調製業務

院内で使用される抗がん剤やTPNと呼ばれる高カロリー輸液の調製も薬剤師が行なっています。

保険薬局内でこれらの調製を行っている薬局もありますが、全国的にはまだまだ少ないです。

特に抗がん剤は、調製する際も調製者に暴露の危険性があるため、調製に関する正しい知識も必要となります。

外来で抗がん剤治療を行う件数も年々増えてきているため、抗がん剤を使用する治療計画の確認や治療内容の説明・副作用のモニタリングといった業務も病院薬剤師には欠かせない業務ですね。

最近では、内服の抗がん剤を使用するレジメンも多いため、薬局薬剤師との連携も必要となります。

薬局薬剤師の仕事内容との違い

薬局薬剤師の仕事内容は、調剤業務がメインとなります。

処方箋を患者さんから受け取り、内容に問題がないか確認後に調剤をして患者さんへ説明・交付します。

これだけ聞くと病院薬剤師に比べて仕事が少ないように思われますが、調剤業務を常に行う必要があるため、患者さんが多い薬局ではかなり多忙です。

また、場合によっては会計の計算など事務的な仕事を行うこともあります。

病院薬剤師はお金に触れる機会はほとんどないため、会計に関わる点は仕事内容に違いがありますね。

薬局によっては、患者さんの自宅や老人ホームなどに薬を届けている薬局もあり、その数は今後ますます増えていくと予想されます。

患者さんを長期的にサポートできるのも薬局薬剤師ならではですね。

まとめ

今回は病院薬剤師の仕事内容を簡単に紹介しました。

細かく分けるとまだまだ業務はたくさんありますが、病院薬剤師が普段どのような仕事をしているのか少しでもイメージできたでしょうか?

病棟業務についてはご存じの方も多いと思いますが、DI業務など世間にはあまり知られていない業務もあります。

これを機に病院薬剤師に少しでも興味を持って頂けると嬉しいです。

薬局薬剤師との違いについても注目してみて下さい!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。